Vol.194 2012.5.11
徳島県の過疎集落がにわかに注目を浴びています。
のどかな風景に囲まれた集落の古民家の庭や各部屋において、パソコンの画面を見つめながら文字や数値を打ち込んでいる数人の若者。実は、皆さん都会にある本社とリアルタイムで情報交換、データ共有しながら仕事をしているんです!
近年、高度な情報通信技術を活かし、本社に通勤しなくても自宅や営業先などでパソコンを使って仕事を行う「テレワーク」や、高速情報ネットワークによって本社と結ばれた事務所で働く「サテライトオフィス」勤務がどんどん増えています。
いずれも、時間の有効活用に加え、「東日本大震災」で気付かされた「リスク分散」の観点からも、首都圏の企業を中心に新しい形の勤務形態として導入が進んでいますが、こうした本社と離れた場所で仕事をするには、常に連絡を取り合える「無線LAN」や光ファイバーによる「高速ブロードバンド環境」が欠かせません。
ブロードバンド環境と言えば、皆さんご存知でしょうか?徳島県が全国屈指の整備状況にあることを!平成23年7月の「地上デジタル放送」移行後も、県民の皆様が安心してアナログの時と同様にテレビ放送を見ることができるよう、全国に先駆けて「全県CATV網構想」を推進し、平成22年度末までに県内全市町村への整備を完了した結果、同時に「高速大容量のブロードバンド環境」も手にすることができたのです。
そこで、本県では、この全県に整備されたブロードバンド環境を活用しない手はない!と、「とくしま集落再生プロジェクト」の中核となる取組みとして、過疎地域への「サテライトオフィス」誘致の実証実験を行ったところ、澄んだ空気や美しい景観など「癒しの空間」と、都会とは比較にならない「高速のインターネット通信」が見事に共存する優れた環境に、参加された皆さんから感嘆の声が上がり、すぐさま複数の企業が本格的に事業展開することとなりました。さらに現地雇用も実現するなど、過疎地域の経済雇用に新たな追い風が吹き始めています。
サテライトオフィスに勤める皆さんは、「川が歌っている!星が踊っている!」と表現されたように、鳥のさえずりや川のせせらぎ、新緑の香り、四季折々の花、そして新鮮で美味しい食の数々など、五感を刺激する魅力あふれる環境に創造力をかき立てられ、次々と新しいアイデアがあふれ出ること間違いなし!聞くところによると勤務時間前後のサーフィンや農作業、休日のイノシシ狩り?など、徳島ならではの贅沢な時間を楽しまれる方もいらっしゃるとか。
こうした画期的な取組みは、多くのメディアの関心を集めることとなり、今や本県の過疎地域は全国の注目の的。少子高齢化や人口減少が急速に進行する過疎集落において、サテライトオフィスは若者をはじめとする雇用の拡大、地域の再生・活性化、さらには新たなライフスタイルの提案、文化の継承にも繋がる、一石二鳥ならぬ三鳥、四鳥にもなる大きな可能性を秘めています。
徳島県では、これからも県民の皆様と力を合わせ、サテライトオフィスの誘致をはじめ過疎集落を「未来を拓き笑顔あふれる集落」へと生まれ変わらせる様々な取組みを推進するとともに、「課題解決先進県」として、集落再生に結びつく具体的な「処方箋」を全国、世界へと発信してまいります!
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